【予算×スペックで選ぶ】おすすめのクロスバイク(そもそもクロスバイクとは?)

ルッククロス、クロスバイクに5年乗っていた御雑煮が、初級者自転車乗りの目線でクロスバイクの選び方をご案内。


全4回でお届けします、はじめてのクロスバイク選び。


1. そもそもクロスバイクとは?←今回
2. コスパ重視のVブレーキモデル編
3. コスパ重視のディスクブレーキ編
4. ハイパフォーマンスクロスバイク、フラットバーロード編

まずは、導入編としてルック車とクロスバイク、ロードバイクの違いについて明確にしていきたいと思います。
50000円を大幅に下回る、でも見た目はクロスバイクやロードバイクと変わらない自転車のことを(和製英語で)ルック車と呼びます。ド〇キで売られている海外自動車メーカーの名前がついたようなマウンテンバイクも、その一種と呼んでいいでしょう。見た目では判別がつきませんし、派手なカラーリングでカッコいいルック車も数多く売られています。


そもそも「ルック車って何?」という方もいらっしゃいますよね?

ルック車とクロスバイクの違いを分けるための定義はありません。ただ、3万円程度までのルック車と5万円前後のクロスバイクで違う点は幾つかあります。

★☆ルック車とスポーツバイクはここが違う☆★
[その1]ジオメトリが分からない
[その2]パーツ構成が分からない
[その3]英式バルブを使用している

いずれかが当てはまる場合、まずルック車だと考えていただいていいです。
※ほとんどの場合、2つ以上当てはまると思います

ここから、一つひとつについて解説していきます。


例えば、Amazonさんのクロスバイクカテゴリーでのベストセラーらしい、こちらのクロスバイク。4桁万円するスーパーカー「シボレー コルベット」の名を冠しています。それがなんとお値段25000円!やっすーい!
輸入元と思われる企業にて、商品ページを発見しました。
こちらを例にして見ていきましょう。


[その1]ジオメトリが分からない
・ジオメトリとは
元々は「幾何学」を指す言葉ですが、自転車の世界では主にフレームの形状とフレーム各箇所の寸法を記載されている図面に近いものです。
3万円以下の自転車で、ジオメトリを明確にしていることは極めて少ないです。逆に5万円前後の自転車でジオメトリが書いてない自転車はほとんどありません。

うちのれいるくんも、もちろんジオメトリが分かっています。


・何故ジオメトリが分からない自転車はルック車なのか
乗り手に対しての思いやりとその自転車の個性を示すジオメトリ。
タイヤサイズでなく、フレームサイズで適応身長を変えるのがスポーツバイク。サイズが合わないものですとトップチューブに金的を食らう、トップチューブ長(リーチ)が長い自転車だと上半身が伸びきってしまい、ハンドリングに影響します。


[その2]パーツ構成が分からない
・パーツ構成について
ロードバイクやクロスバイクでは、各箇所にどこのメーカーのどのグレードの部品を使っているかを明記しています。

たとえばうちのれいるくんであれば、この通り。


ほとんどがSHIMANO製パーツですがコスト削減のため他社製を使っている箇所(クランク)が一目瞭然。SHIMANO製パーツでもシフト周りはアルタス、ブレーキ周りはアルビオと、異なるグレードのものが分かります。
※アルタスグレードのVブレーキがないからだと思うけど…


・何故パーツ構成が分からない自転車はルック車なのか
スポーツバイクにとって、パーツの交換やメンテナンスは楽しく乗ることにおいて大前提です。御雑煮は決してマメな人間ではありませんが、潤滑剤をさしたりブレーキの調整くらいは日常のメンテナンスとして自分でやります。
スポーツバイクとして長く楽しめることを考えて、メーカー各社もパーツ構成を明らかにしています。ルック車では記載がないことも多く、交換するとなると困ってしまうことがあるかもしれません。



[その3]英式バルブを使用している
・英式バルブと仏式バルブ
ママチャリでおなじみの英式バルブ。構造上、英式バルブは高い空気圧に耐えられなかったり、空気圧を測れないなど、スポーツ走行には向かない点が多いんです。
対応するチューブも英式と仏式や米式ではバリエーションが大きく異なり、英式バルブがデフォルトで付いている自転車はルック車とみなしてしまっていいかと思います。




この基準で改めてシボレーさんを見てみましょう。

・ジオメトリが分からない→〇分からん
・パーツ構成が分からない→〇分からん
・英式バルブ→×たぶん仏式?


続いて、御雑煮が初めて買ったクロッシム(現行のもの)

・ジオメトリが分からない→〇分からん
・パーツ構成が分からない→△最低限
・英式バルブ→〇英式

さらに、今の御雑煮の相棒「れいるくん」ことKhodaa Bloom RAIL700

・ジオメトリが分からない→×分かる
・パーツ構成が分からない→×分かる
・英式バルブ→×仏式

「クロスバイクの代名詞」ことGIANT ESCAPE R3

・ジオメトリが分からない→×分かる
・パーツ構成が分からない→×分かる
・英式バルブ→×仏式


うん、ちゃんとルック車とクロスを区別できていますね!


違いは他にもいろいろありますが、分かりやすいところでこの3点だけ見ていただければ、「クロスバイクが欲しいのにルック車を買ってしまった…」ということは起こらないと思います。

あと、もう1つ自転車を調べる際に気を付けてほしいことが。
「クロスバイク おすすめ」なんかで検索して見つかる比較サイト(N○VERまとめとか)のページ。平気でルック車とクロスバイク(ロードバイク)を並べた挙句、ルック車を「スポーツ走行もバッチリでお買い得!」と謳っている劣悪なものが多いこと…。


冒頭にて取り上げたシボレー コルベットを冠したルック車。50000円前後でも11kgを超えるクロスバイクはありますので、 Amazonさんで確認できるスペックだけで言えば、25000円で11.5kgという点は非常に優秀ですね。ただ、ちょっとしたヒルクライムや平坦地での30㎞/h以上のスピード走行といったスポーツライクな使い方を視野に入れている方にはちょっと違う自転車です。

街乗りのみで、スピードも20km/hくらい出せたらいいや、という方であれば、格安ですし非常にいい買い物になる可能性もあります。是非ご検討ください。ただ、長年部品を交換して乗り込んでいきたいということであれば、メンテナンス性や部品規格を考えてクロスバイクを選ばれたほうが幸せになれるかもしれません。


次回からは初心者目線でのクロスバイクの各ブランド、モデルに触れていこうと思いますので、お楽しみに。

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